PORTFOLIOポートフォリオ

NAGASAKI DAY&NIGHT

九州で予定していた撮影の前日に長崎市に前乗りし、一人で朝から晩までの1日間で撮影した映像でPVを作る、というコンセプトで制作した習作です。

 

この日は長崎ランタンフェスティバルという大きなお祭りの最終日で、夜中にランタンが煌々と光る幻想的なシーンを撮影することができました。冒頭では長崎では珍しい雪が降る場面もタイムラプスに収められています。

 

撮影手法としては非常に多くの手法を組み合わせて撮影。タイムラプス映像やドローン、手ブレ補正のスタビライザーを使った滑らかな手持ち移動カメラ、スローモーションなどを組み合わせており、これら全てを一人でやっています。機材の軽量化・低価格での高性能化が進む現在ならではと言えます。

手法の中でも特筆すべき点は、本編13秒〜18秒のカットで使用されている「ハイパーラプス映像」という手法です。かの有名な平和祈念像の顔から胸元まで寄ったズームの画から、徐々にカメラが後ろに下がっていき公園の全景が見えてくる。ただ、その距離で言えば数十メートルの移動の間に、空に浮かぶ雲がすごいスピードで流れ、通行人も目まぐるしく移り変わっていくなど、かなりの時間が経過しています。

これは、実は、カメラで「映像」を撮影したのではなく、「写真」を1枚1枚少しずつ移動しながら撮って、それを編集で繋げ、あたかも1カットの「映像」のように表現しているのです。それにより、少しの距離の移動の間に多くの時間が流れていく不思議な映像ができあがるのです。ただこの手法、ものすごく根気と時間が必要です…。この1カットを撮影するのだけでも1時間以上かかっています。

少しカメラに詳しい方が見れば、いわゆるタイムラプス映像(iPhoneのカメラでもこの機能があります)の進化版であることが分かると思います。つまり、「ハイパーなタイムラプス」ということですね。

 

日本を旅行した外国人が撮影した日本のプロモーションビデオのクオリティが高いと話題になりましたが、そのような作品も基本的には1〜2人の少人数で、あくまで旅行の片手間に撮られたというケースが多いかと思います。その代わりに数週間の旅行の間ずっと撮影するという形で時間をかける、もしくは旅行の同行者を出演させて効果的に使う、または今回の「NAGASAKI DAY&NIGHT」のようにたくさんの撮影手法を使い分けるなど…。

今は多くの予算を投じたり、スタッフの数を増やすこととは違うベクトルで、面白い映像が誰にでも作り得る時代。つまりプロフェッショナルとアマチュアの境界線が曖昧になっているとも言えます。

本作はたった1日間の撮影だったので、長崎のごくごく一部の側面しか映し出せていないという欠点はありますが、映像制作の原点に立ち返る意味も込めて一人でチャレンジした誇らしい作品となりました。

MEMBER
Director & Camera:嶺 隼樹

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